自転車保険の加入が義務化!入らなかったら罰則?選び方のポイントも紹介

自転車保険は、被害者に対する賠償責任と、自分のケガに備えるための保険です。加入が義務化された理由は、被害者の保護と加害者の経済的な負担を軽減することにあります。自転車保険の補償内容や、自分に適した保険に加入するコツをチェックしましょう。
  • 2022年5月19日
  • 2022年5月18日
自転車保険の加入が義務化!入らなかったら罰則?選び方のポイントも紹介

平成27年10月に、兵庫県が全国で初めて自転車保険の加入を義務化しました。それを皮切りに、各自治体で義務化の流れが進んでいます。

車の保険に比べると、自転車保険の義務化はまだまだ世間に浸透していないこともあり、補償内容や必要性を理解していない方が少なくないでしょう。

この記事では、自転車保険の概要や加入義務化の背景に加え、保険を選ぶ際のポイントも紹介します。

「入らなかったら罰則があるの?」という疑問にもお答えするので、ぜひ参考にしてください。

※本記事の価格は全て税込みです。

自転車保険とは

自転車保険とは、自転車事故に備えるための保険です。主に以下の2つがセットになっています。

  • 相手に対する補償(個人賠償責任保険)
    相手にケガを負わせてしまった場合の損害賠償を補償
  • 自分に対する補償(傷害保険)
    自転車事故によるケガで、自分が入院・死亡した場合などの補償

相手に対する補償

自転車事故で相手にケガをさせた

画像引用元:イオンの自転車保険|イオンのほけん相談 保険マーケット

相手に対する補償は「個人賠償責任保険」や「賠償責任」などと記載されています。この補償が自転車保険に加入する最も重要な目的です。

自転車事故で相手にケガを負わせたときや、死亡させてしまったときに補償されます。自転車事故が原因で、相手のモノを壊してしまった場合も補償対象です。

自転車事故による損害賠償は数千万円にのぼるケースもあり、その支払いをカバーできます。

また、以下のような日常生活中の事故も補償されるのが一般的です。

  • 飼い犬が他人にかみついてケガをさせた
  • 買い物中に誤って商品を落として壊してしまった
  • 洗濯機の水漏れで、階下の他人の部屋を浸水させてしまった

自分に対する補償

自転車事故で自分がケガをした

画像引用元:イオンの自転車保険|イオンのほけん相談 保険マーケット

自分に対する補償は「傷害保険」に分類されます。自転車事故によってケガをして入院・通院・手術を受けたときや、死亡したときが補償対象です。

自転車以外の交通事故(自動車・バス・電車など)が補償される保険もあります。

付帯サービス・特約

自転車保険の中には、以下のような付帯サービスや特約がある保険もあります。

自転車保険の主な付帯サービス・特約
  • 示談交渉サービス
  • 弁護士費用特約
  • ロードサービス

示談交渉サービス

保険会社が被保険者(加害者)の代わりに、被害者と示談交渉するサービスです。

示談とは、事故の加害者と被害者が話し合いで解決すること。損害額や過失割合などの確認を行います。

自分だけで解決するのが難しいときに、間に入ってサポートしてもらえるので安心です。

弁護士費用特約

事故の被害を受け、相手方への損害賠償請求を弁護士に委任する際の費用が補償されます。

たとえば、以下のようなケースに役立ちます。

歩行中に自転車に追突されてケガをしたが、相手に治療費を請求しても応じてもらえず、弁護士に解決を依頼した。

ロードサービス

自転車が故障して自力で走行できなくなった場合に、希望する場所まで無料搬送してもらえるサービスです。

自転車で遠出する機会が多い方は、付帯されているほうがよいでしょう。

自転車保険義務化の背景

自転車事故

画像引用元:自転車の乗る人の保障|こくみん共済 COOP

自転車保険の義務化が進んでいる背景にあるのは、自転車事故で高額な賠償金を請求されるケースが、全国各地で後を絶たない現状です。

万が一自転車保険に未加入の状態で事故を起こした場合、以下のような金銭問題が発生します。

自分(加害者):高額な賠償金の支払いが難しい
相手(被害者):賠償金を支払ってもらえず、治療費などの支払いが困難

自転車保険が義務化された理由は、被害にあった方の救済と、加害者の経済的な負担を軽減するためです。

義務化の対象者

義務化の対象者は、対象地域で自転車を運転する全ての人です。

義務化の対象地域に居住していなくとも、その地域で通勤・通学などで自転車に乗る場合、基本的に加入が義務付けられています。

自転車に乗るのが未成年の子どもの場合、単独で保険契約ができないため、保護者が契約しなければなりません。

また高齢者の場合、保険によっては年齢を理由に加入できないものもありますが、以下のような方法で補償を用意する必要があります。

  • 年齢制限の上限が高い保険(70~89歳まで対象など)に加入する
  • 年齢制限を設けていない保険に加入する
  • 同居家族に「家族型」の保険へ加入してもらう

家族型の自転車保険については、後半の章で詳しく解説しています。

自転車保険に加入しなかった場合の罰則

自治体の条例によって異なりますが、今のところ罰則を定めている自治体はないようです。

ただ、罰則はないものの条例違反とみなされる可能性があります。地域によって、自転車通学や通勤が認められなくなる場合もあるので気をつけましょう。

自転車保険が義務化されている自治体

説明する男性

自転車保険への加入が義務化・義務化努力が進んでいる自治体は、以下のとおりです。

なお、国土交通省の令和4年4月1日時点の情報を参考にしています。詳しくは各自治体へご確認ください。

条例の種類地域
義務宮城県・秋田県・山形県・福島県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・山梨県・長野県・新潟県・静岡県・岐阜県・愛知県・三重県・福井県・滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・香川県・愛媛県・福岡県・熊本県・大分県・宮崎県・鹿児島県

政令指定都市:岡山市
義務努力北海道・青森県・茨城県・富山県・和歌山県・鳥取県・徳島県・高知県・佐賀県

自転車損害賠償責任保険等への加入促進について|国土交通省

現在は義務化していない自治体でも、努力義務から義務化へ引き上げられるケースもあり、義務化の流れは今後も拡大していくと思われます。

自転車保険選びのポイント

CHECK

自転車保険は大手保険会社はもちろん、コンビニや携帯電話会社も取り扱っており、多くの選択肢があります。

選ぶ際は以下の点に注目して、自分や家族に適した保険に加入しましょう。

自転車保険選びのポイント
  • 補償内容
  • 補償の対象範囲
  • サポート体制

補償内容|とくに個人賠償責任保険に注目

欠かさずにチェックすべきなのは、補償内容です。すでに解説したとおり、自転車保険の補償内容は大きく以下の2つに分かれます。

  • 個人賠償責任保険(相手に対する補償)
  • 傷害保険(自分に対する補償)

それぞれのチェックポイントを解説します。

個人賠償責任保険

個人賠償責任保険は、受け取れる保険金の限度額を確認しましょう。

最低でも1億円の補償をおすすめします。なぜなら、過去に起きた自転車事故の損害賠償で、約9,500万円の高額賠償を認めた事例があるからです。

自転車保険の中には2~3億円まで補償するものや、無制限の保険もあります。

毎日自転車を運転する方や、人通りの多い道を運転する機会が多い場合は、手厚い補償を用意したほうが安心です。

なお、個人賠償責任保険は自動車保険や火災保険特約として付帯されている可能性があります。

補償が重複していると保険料の支払いがもったいないので、すでに加入している保険に自転車事故の補償がついているか確認しましょう。

傷害保険

傷害保険は、自分がケガをして入院や死亡した際の補償です。

すでに医療保険や生命保険に加入している方は、補償内容が重複しすぎていないかチェックしましょう。

基本的に医療保険の入院・手術の保障や、生命保険の死亡保障は、自転車事故による被害も補償対象です。

医療保険や生命保険に加入しているのにも関らず、自転車保険の傷害補償を充実させすぎると、保険料の支払いが無駄になりかねません。

補償の対象範囲 | 家族型 or 個人型

自転車保険のプランは、大きく以下の2種類です。

  • 家族型プラン
  • 個人型プラン

家族の中で、1人だけが自転車に乗るなら「個人型プラン」です。しかし複数人が自転車を使うなら「家族型プラン」が向いています。

家族型プランのおすすめポイント
  • 1つの契約で対象の家族全員を補償
  • 個人型プランにそれぞれ加入するより、保険料が割安

なお、「3親等以内の同居家族」など、対象となる家族が限定されているのが一般的です。

保険会社の中には、夫婦を対象にした「夫婦型プラン」を取り扱っているところもあります。

サポート体制 | 示談交渉サービスなどの有無

前半の章で解説したとおり、以下の付帯サービス・特約がある自転車保険もあります。

  • 示談交渉サービス
  • 弁護士費用特約
  • ロードサービス

とくに付帯しておきたいのは、示談交渉サービスです。示談交渉には法律などの専門知識が必要になることもあり、自分だけで進めるには時間と労力がかかります。

また、賠償金について加害者と直接話し合うのは、精神的に辛いものです。

示談交渉サービス付きなら、保険会社に難しい手続きを任せられるので負担が軽くなるでしょう。

リスクに備えて自転車保険に加入しよう

自転車保険に未加入だと、万が一事故を起こしたときに多額の賠償金を自分で支払わなければなりません。その後の人生において、大きな負担になるでしょう。

被害者へスムーズに賠償金を支払い、自分の人生を守るためにも、自転車保険は早めの加入が大切です。

今回の要点をおさらいしましょう。

自転車保険の要点
  • 個人賠償責任保険と傷害保険のセット
  • 義務化の目的は被害者の救済・加害者の経済的負担の軽減
  • 個人賠償責任補償は1億円以上が望ましい
  • 家族も自転車に乗るなら家族型プランがおすすめ
  • 示談交渉サービスが付帯されていると安心

とはいえ、自転車保険の販売会社は多く選ぶのが大変なので、後回しになってしまう方も多いでしょう。

そんなときは、保険の専門家に相談するのがおすすめです。数ある自転車保険から、自分に適したものに加入できるようサポートしてもらえます。

早めに加入して、自転車事故のリスクに備えてくださいね。

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